MLB NEWS
2004年06月08日発行
大記録へのカウントダウン
〜グレグ・マダックス投手(カブス)〜
日本の野球ファンがメジャーを連想するとき、たいていは大柄な男たちが繰り出す時速150キロ以上の豪速球や、力強いスイングから弾き出される大きなホームランが思い浮かばれるもの。しかしマダックスは、球界では小柄な部類に属し、カーブやチェンジアップなどの多彩な球種をコントロールよく投げ分ける。そして巧みな投球術で並居る強打者たちから凡打の山を築き上げ、最優秀投手に贈られるサイヤング賞を4度も受賞。また、これまで大きな故障に悩まされたことがなく、前人未到の16シーズン連続15勝以上と抜群の安定感を誇る。そのためメジャー史上22人目の快挙達成が今年中に見られるのは確実、と期待されている。
しかし、そんなマダックスも今や38歳。昨シーズン終了後には、過去11年間エースとして君臨したアトランタ・ブレーブスから契約更新を拒否される形でフリーエージェントに。その後、年が明けても移籍先が決まらない不安な日々を過ごしたが、1986年から7年間在籍した古巣のカブスと春季キャンプ初日に契約合意。ケリー・ウッドら速球派投手の後に先発することで、彼らとのギャップで相手打者の目先をより狂わせることができるという恩恵を受ける一方、自身の投球術を若い豪腕たちに伝授する役割も求められる。開幕から最初の数試合は打ち込まれたものの、徐々に安定感を取り戻して5月3日には2勝目をマーク。大記録まであと1けたの9勝に迫っており、カウントダウンはもう始まっているといえるだろう。
抜群の制球力と変幻自在の投球術で知られるマダックスだが、優れたテクニックを持っているのはピッチングだけではない。フィールディングも軽快かつ堅実で、1990~2002年までナ・リーグの投手部門でゴールドグラブ賞を独占し続けた実績がある。今シーズンもウィルソンのグラブを駆使し、素晴らしい守備を披露してくれるに違いない。
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