MLB NEWS

2004年07月05日発行

快速右腕の系譜を継ぐ男

〜ケリー・ウッド投手(カブス)〜

ヒューストン・アストロズなど4球団で5714奪三振をマークし、メジャー歴代1位に君臨するノーラン・ライアンはテキサス生まれ。今シーズン奪三振記録で歴代単独2位に躍り出たアストロズのロジャー・クレメンスも地元の大学出身と、一時代を築いた快速右腕はいずれもテキサスと深いつながりがある。そして、昨シーズン自身初めて奪三振王のタイトルに輝いたシカゴ・カブスのケリー・ウッドもテキサスで生まれ育った投手であり、彼らの後継者として大いに期待されている。

幼少期にライアンの7度目となるノーヒットノーランを球場で観戦したというウッドが初めてスポットライトを浴びたのは、メジャー1年目の1998年5月6日のことだった。本拠地リグリー・フィールドでのアストロズ戦で、時速150キロを上回る速球と高速スライダーを武器に驚異的なペースで三振の山を築き上げ、許したのはヒットと死球が1つずつのみ。終わってみればスコアブックには三振を表す「K」の文字が20個も刻まれていた。1試合20奪三振は、あのライアンですら成し遂げられなかった記録で、それ以前に達成したのもクレメンスただ1人という球史に残る大偉業だった。

一躍、時の人となったウッドはこの年13勝、233奪三振をマークしてナ・リーグ新人王に輝いたのだが、肘の手術を受けたため約1年ものブランクを経験することになる。復帰を果たした2000年は満足のいく成績を残せなかったものの、翌2001年からは3年連続2けた勝利と200奪三振をクリア。特に昨年はキャリアハイとなる266個もの三振を奪うなどカブス投手陣を牽引し、14年ぶりの地区優勝に大きく貢献した。現在は腕を痛めて戦列を離れているが、混戦模様のリーグ中地区でカブスが抜け出すにはウッドの存在は必要不可欠。早期の復帰が待たれる。

W-PRESSトリビア
デビューして間もなく1試合20奪三振を達成し、ファンに強烈なインパクトを与えたウッドだが、実はこの日の勝利はまだメジャー3勝目に過ぎなかった。ちなみに初白星は4月18日、ロサンゼルス・ドジャースの野茂英雄投手と投げあった日は野茂から記念すべきメジャー初安打、初打点も記録している。