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2004年11月05日発行

「呪い」を解く歴史的大勝利

〜2004年ポストシーズン総括〜

マルティネス(左)とシリング(中)、そしてオルティス。ともにレッドソックスの中心選手として優勝に大きく貢献した。

イチロー(マリナーズ)の年間最多安打新記録など、数々の快挙が生まれた今年のメジャーリーグ。そして上位チームによって争われたポストシーズンは、1918年を最後に頂点から遠ざかっていたレッドソックスが、86年ぶりにワールドシリーズを制した。

ア・リーグのワイルドカード(2位の最高勝率チーム)でポストシーズンに進出したレッドソックスは、地区シリーズではエンゼルスと対戦。敵地で連勝を飾ると、第3戦では指名打者デービッド・オルティスがサヨナラ弾を放ち、3連勝でリーグ優勝決定シリーズに駒を進めた。2年連続となった天敵ヤンキースとの決戦は、投手陣が松井秀喜外野手ら相手打線に打ち込まれ、いきなり3連敗と崖っぷちに立たされた。

しかし、ここから奇跡的な大逆転劇が始まる。第4、5戦ではオルティスが2試合連続の延長サヨナラ打。第6戦でも、カート・シリング投手が右足首を痛めながらも力投し、勝敗を五分に戻す。勢いに乗ったレッドソックスは最終戦、ジョニー・デーモン外野手の満塁弾などで圧勝。3連敗からの4連勝というメジャー史上初の快挙でリーグ優勝を果たした。と同時に松井の2年目のシーズンも、ここで終わった。

レッドソックスは19年オフにベーブ・ルースをヤンキースに放出して以来、ワールドシリーズ優勝の好機を逃すたびに「バンビーノ(ルースの愛称)の呪い」のせいと揶揄されてきた。しかし天敵を撃破したあとでは、ナ・リーグの覇者カージナルスは敵ではなかった。頂上決戦は、レッドソックスが地元で連勝スタートを切ると、敵地での第3戦もエースのペドロ・マルティネス投手と主砲マニー・ラミレス外野手が活躍し、3連勝。第4戦も4投手による完封リレーで勝利し、ついにボストンの街にまとわりつく「呪い」を解いた。また、同一年のポストシーズン8連勝はメジャー新。まさに記録ラッシュに沸いたシーズンを締めくくる歴史的な幕切れとなった。