MLB NEWS
2006年06月09日発行
軟投派マダックスと奪三振王ライアン
〜300勝投手の共通点〜
前回、ジャイアンツのバリー・ボンズ外野手がベーブ・ルース(元ヤンキースほか)が残した歴代2位の714本塁打に並んだことをお伝えした。そして、この2週間の間に、今度は1人のベテラン投手が、また1つ偉大な記録に肩を並べた。カブスの軟投派グレグ・マダックス投手(40歳)が5月30日、メジャーの奪三振王ノーラン・ライアン(元アストロズほか)らが持つ歴代13位タイの324勝に到達したのである。
マダックスといえば、まず第一に思い浮かぶのが抜群のコントロールの持ち主であること。その一方で、ライアンは制球に難があった代わりに、160キロを超す快速球の威力が絶大で、前人未踏となる7度のノーヒットノーランを達成した。またライアンがチームメートに恵まれなかったこともあり、324個の白星を積み重ねるのに27年かかったのに対し、マダックスは6年短い21年でこの数字に達した。ただ、三振の数を見るとライアンの方が倍近く多い。
こうして何かと違いが目につく両者だが、中には似通っている点もある。まず第一に故障が少ないこと。ライアンはウエートトレーニングを取り入れるなど肉体の鍛錬には余念がなかったし、マダックスも肩やひじに負担のかからない投球フォームで毎年けがとは縁が薄いシーズンを過ごしてきた。また、ライアンが切れのあるカーブを操っていたのに対し、マダックスも「サークルチェンジ」と呼ばれるチェンジアップを決め球にしてきた。
さらに、両者とも優れた指導者に恵まれたことも忘れてはならない。ライアンは47歳までプレーできたのは、レンジャーズ時代の名伯楽トム・ハウス投手コーチとの出会いが大きかったと認めている。マダックスも、ブレーブス時代に名投手コーチ、レオ・マゾーニ(現オリオールズ)から指導を受けている。こういった人との出会いを大切にできることも、大投手になるための1つの条件なのかもしれない。
