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2006年12月25日発行

2006年を彩った大記録

〜野手編〜

 田口壮外野手が所属するカージナルスのワールドシリーズ制覇で幕を閉じた今年のメジャーリーグ。前回は名投手たちが今シーズン達成した数々の記録を紹介したが、2006年ラストの今回は野手が達成したメジャー史上に残る大記録を振り返りたい。

 今年最もファンの注目を集めた記録といえば、何といってもバリー・ボンズ外野手(ジャイアンツ)の本塁打記録だろう。2005年は、ひざの故障で出場わずか14試合、5本塁打に終わっていたボンズ。さらに薬物使用疑惑も取りざたされ、開幕前には2006年限りでの引退もうわさされた。

 しかし、引退を否定して迎えた今季、ボンズは5月20日のアスレチックス戦であのベーブ・ルース(元ヤンキースほか)と並びメジャー歴代2位となる714号を放つと、約1週間後の5月28日、地元サンフランシスコでのロッキーズ戦でその記録は生まれた。4回裏無死一塁、ボンズは韓国人右腕、金炳賢投手がフルカウントから投じた6球目をセンターバックスクリーン右へ運び、「ルース超え」を成し遂げたのだった。

 結局、9月23日のブルワーズ戦で放った今季26号、通算734号でハンク・アーロン(元ブレーブスほか)の持っていたナ・リーグ記録も塗り替えたボンズ。残す記録は、そのアーロンが持つ755本のメジャー最多本塁打記録のみ。2001年に史上最多の年間73本塁打をマークしたときのようなアーチ量産はもはや望めないが、残り21発に迫った大記録に来シーズン到達する可能性は十分ある。

 続いては、ナショナルズのアルフォンソ・ソリアーノ外野手がマークした「40本塁打&40盗塁」という記録。このパワーとスピードの両方を求められる「大記録」を達成した選手は、過去にボンズやアレックス・ロドリゲス内野手(当時マリナーズ、現ヤンキース)ら3人のみ。ちなみにこのソリアーノは、今オフにカブスと8年総額1億3600万ドル(約160億円)という史上5番目の大型契約を結び、こちらでも「記録」を作った。

 実績十分のボンズらの記録が注目を集めた一方、今季のメジャーには次代を担うスターの台頭も際立った。打率.347を記録したジョー・モウアー捕手(ツインズ)が、ア・リーグのキャッチャーとしては史上初の首位打者獲得。また、ライアン・ハワード一塁手(フィリーズ)も、今季のメジャーを盛り上げた新世代の1人だ。昨季新人王を獲得したばかりの大砲は、歴代10位タイとなる年間58本塁打を放ち、ナ・リーグMVPに。新人王の翌年のMVPを獲得は、メジャー史上2人目の快挙だった。

 また日本人選手では、イチロー外野手(マリナーズ)が2年ぶりの首位打者こそ逃したものの、通算3度目の年間最多安打をマーク。すでに前人未到の記録となっているデビューからの年間200安打の連続記録も6年に伸ばした。また今季のイチローは、その俊足も存分に発揮した。5月以降、1度も盗塁で刺されることなく、シーズン200本目のヒットも打った9月16日には33回連続成功となる盗塁も決め、ア・リーグ記録を26年ぶりに更新。最終的には、記録を「39」まで伸ばしてシーズンを終えた。