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2008年01月25日発行

今オフのストーブリーグ、勝ち組と負け組は?

 2008年のメジャーリーグはキャンプインまで1カ月を切り、各チームも新シーズンの陣容を整えつつある。今オフは、フリーエージェント(FA)市場に有力選手が少ないという事情からか、大型トレードの成立も目立つ格好となった。今回は効果的な補強に成功したチーム、あるいは思うような補強ができていないチーム、それぞれを紹介していく。

 まず今オフの「勝ち組」と言えばタイガースだろう。12月にマーリンズとの大型トレードを成立させ、ミゲル・カブレラ三塁手、ダントレル・ウィリス投手という大物2人を獲得した。見返りとして若手有望株を多数放出したとはいえ、カブレラ、ウィリスにしても24歳、26歳とこれからが旬の選手。長く引き留めるには数年後に大型契約が必要となってくるが、即戦力としては文句のつけようがない。タイガースはほかにも、ショートからファーストへ転向するカルロス・ギーエン内野手の代役として、実績十分のエドガー・レンテリア遊撃手(前ブレーブス)を獲得。FAとなった200勝左腕ケニー・ロジャーズ、守護神トッド・ジョーンズ両ベテラン投手の引き留めにも成功し、チーム力は格段にアップしたと言える。

 また、少ない補強で手堅く戦力アップに成功したチームは、エンゼルスとドジャースの両LA球団か。エンゼルスは、FA市場の目玉だったトリー・ハンター外野手(前ツインズ)の争奪戦を制し、さらにトレードで6年連続2けた勝利のジョン・ガーランド投手(前ホワイトソックス)を獲得。一方のドジャースも、黒田博樹投手(前広島)、アンドルー・ジョーンズ外野手(前ブレーブス)と投打に好選手をFAで補強。さらに、名将ジョー・トーリ監督の招へいも大きな「補強」と言えるだろう。

 一方、苦しいオフと言わざるを得ないのはマリナーズか。先発投手の補強は絶対で、黒田獲得を狙って球団首脳が来日までしたが、結局はドジャースとの争奪戦に敗北。その後、カルロス・シルバ投手(前ツインズ)と契約したが、まだ十分な補強とは言えない状況だ。エリク・ビダード投手(オリオールズ)獲得という「一発逆転」のトレードを狙っているが、見返りに有望株アダム・ジョーンズ外野手を差し出すとなれば、昨季の正右翼手ホセ・ギーエン(現ロイヤルズ)も放出している外野陣に大きな穴が空くことになる。

 また松井稼頭央二塁手を獲得したアストロズは、チーム全体としての補強には心配が残る。松井、ミゲル・テハダ遊撃手(前オリオールズ)らを手に入れて野手陣の強化は大成功と言っていいが、最大の課題とされている先発投手陣の整備は、ほぼ未着手。これは、トム・グラビン投手(現ブレーブス)が抜けたメッツにも言える。いずれも「負け組」とは言い過ぎかもしれないが、シーズンを勝ち抜くには投手力アップが絶対に不可欠だったはずだ。

 最後に、例年なら大きく補強に打って出るレッドソックス、ヤンキースだが、今オフの両球団はともに目立った補強はなく、自軍のFA選手引き留めに追われた。王者レッドソックスはカート・シリング投手、マイク・ローウェル三塁手ら、一方のヤンキースはマリアノ・リベラ投手、そしてアレックス・ロドリゲス三塁手らと再契約。すでに他球団を圧倒するような戦力をそろえ、敢えて新戦力獲得に動く必要もないといったところだが、打倒レッドソックスを望むヤンキースファンにとっては少々物足りないオフになったと言えるかもしれない。