2009/1/23  --   秋山英宏のテニス・ツアー潜入記

【09年全豪】錦織圭、ガルビス--ホープたちの苦闘

昨日、夕暮れの2番コートでエルネスツ・ガルビス(ラトビア)の試合を眺めながら、錦織圭のことを考えていた。ガルビスは88年生まれの20歳。89年生まれの錦織圭より一つ年上だ。同年代の二人は、これからライバルとして競い合いながら世界の頂点を目指すはずだ。順調にいけば、いずれは二人そろってトップ10プレーヤーになるだろう。

ガルビスは、第18シードのイゴール・アンドレーフ(ロシア)に2セット先取を許し、2セットオールに追いついたものの、結局、ファイナルセット4-6で敗れた。錦織同様、この未来のスター候補も、上位進出はならなかった。

ラファエル・ナダル(スペイン)のように19歳と2日で、しかも初めて出場したローランギャロスで、いきなり優勝してしまうような選手もいるが、20歳やそこらの選手に常勝を求めるのは無理な話だ。ロジャー・フェデラー(スイス)が初めてグランドスラムを制したのは03年のウィンブルドン。彼が21歳のときだった。もちろんそれでも十分早熟なのだが、その時点でウィンブルドン出場はもう5度目だった。ちなみに、その前年は1回戦で敗退していた。

フェデラーは四大大会で一度も優勝していない頃から--そう、02年全豪でトミー・ハース(ドイツ)と壮絶な5セットの打ち合いを演じ、敗退した頃から--「グランドスラム全制覇に最も近い男」と呼ばれていた。そこまで高評価を得ていた天才でも(天才だからこそ?)、四大大会で活躍するには、それなりの助走の時間が必要なのだ。われわれ、見守る側も、一喜一憂を慎み、待つことを学ぶべきだろう。

薄暮のコートでガルビスは必死にもがいていた。2日前、強風の中で苦しんだ錦織の姿がダブって見えた。飛躍の前には長い助走が欠かせない。この苦闘が明日につながるはずだ。

(写真は、大会開幕前、練習コートでボールの感触を確かめる錦織圭)
nishikori.JPG

投稿者: フリーライター 秋山 英宏 日時: 2009年01月23日 11:14||コメント: 0    »コメントを送る…

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