2009/6/ 2  --   秋山英宏のテニス・ツアー潜入記

【09年全仏】デルポトロがツォンガとの新鋭対決を制す

注目の対決だった。大会第9日、センターコートの第3試合で第5シードのフアンマルティン・デルポトロ(アルゼンチン)と第9シード、ジョーウィルフリード・ツォンガ(フランス)が対戦した。20歳のデルポトロと23歳のツォンガ。ともに08年に大躍進し、今やトップ10にランクされる新鋭の二人だ。

今の二人のポジションは、ナダル、フェデラー、マリー、ジョコビッチのトップグループを追いかける2番手グループ。両選手とも、トップを追い落とし、なんとかその間に割って入ろうと燃えているはずだ。その二人の対戦なのだから、面白くならないはずがない、と期待していた。

両者のプレースタイルは対照的だ。カウンターパンチャーのデルポトロと、サーブやフォアハンドでガンガン押していくツォンガ。飄々とした態度でプレーするデルポトロに、大きなアクションのツォンガ。デルポトロが「静」のテニスだとすれば、ツォンガは「動」。そのコントラストも興味深かった。

しかし、試合は一方的な展開になった。ツォンガが終始、空回りしているように見えた。思うようにならない展開に、ツォンガが顔をゆがめる場面が増えていった。

ツォンガは困惑した表情で試合を振り返った。「フォアハンドがまったく言うことを聞かなかったんだ。だから自分のゲームができなかった。これは相手が素晴らしかったせいだ。また、自分のせいでもある。いいプレーができなかった。その理由は分からない。ビデオでも見て分析するしかないだろうね」。

風、相性、この日のコンディションなど、要因はたくさんあるだろう。しかし、このコメントと試合中のツォンガの表情がすべて物語っているように思う。ツォンガは“なぜか”力を出せなかった。デルポトロがそうさせたのだ。ツォンガのパワーをデルポトロがスポンジのように全部吸収してしまうように見えた。相手に力を出させない、不思議な強さがツォンガを金縛りにしたのだ。

弱冠20歳のデルポトロの、底知れぬ実力を見せつけられた試合だった。地元フランスのファンには期待はずれの結果だろう。だが、ツォンガの力はこんなもんじゃない。昨年の全豪オープンのように、またどこかで大きなことをしてくれるに違いない。

投稿者: フリーライター 秋山 英宏 日時: 2009年06月02日 20:53||コメント: 0    »コメントを送る…

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.amerjapan.com/cgi-bin/mt/mt-arrier-tracking-dodo.cgi/649

コメント

コメントを投稿


RECENT ENTRIES

CATEGORIES

LINKS

RSS/ATOM FEEDS