2009/7/28 -- 秋山英宏のテニス・ツアー潜入記
【09年ウィンブルドン】セリーナが3度目の優勝
女子シングルスは、セリーナ・ウィリアムズ(米国)が決勝で姉ビーナスに7-6(3),6-2のストレート勝ちを収め、6年ぶり3度目の優勝を飾った。四大大会通算では11個目のタイトルとなった。グランドスラムでのセリーナの優勝は何度も見てきたが、今回はまたちがった種類の強さが印象づけられた。エレーナ・デメンチェワ(ロシア)との準決勝は大苦戦だった。スコアは6-7(4),7-5,8-6。2時間49分の熱戦だった。第3セット第10ゲームでは相手にマッチポイントを握られながら、粘り腰と、大事な場面での集中力を見せつけた。
現地のBBC放送では、逆転を許したデメンチェワの、この世の終わりとでもいうような表情が映し出された。その悔しそうな表情を見れば、彼女がどれだけ勝利に近づいていたのかが、よく分かる。序盤からリードを奪い、判定勝ちは確実と思われたのに最終ラウンドで逆転ノックアウトを食らったボクシング選手という感じだ。
いつも相手を圧倒して勝つイメージが強いセリーナだが、実は、このように競った試合で逆転KO勝ちというのも結構多い。相手のマッチポイントをしのいでの逆転勝ちは、これが通算9度目だという。どんな場面でも、ずば抜けた精神力の強さを発揮し、厳しい場面ほどショットのクオリティを上げていくのが、セリーナという選手なのだ。
02~03年にかけて四大大会で4連勝したセリーナ。年間グランドスラムは逃したものの、快挙は「セリーナスラム」と称えられた。その頃の強さが戻ってきたと言っていいだろう。昨年の全米で優勝してから、今年の全豪、ウィンブルドンと、4つのうち3つのグランドスラムを制した。ランキングこそ2位にとどまっているが、この成績と、大舞台での強さを見れば、彼女が今、女子テニスの頂点に立っているという見方に異論の余地はないだろう。
投稿者: フリーライター 秋山 英宏 日時: 2009年07月28日 16:29|パーマリンク|コメント: 0 »コメントを送る…